2013年10月28日月曜日

赤竜 2 その3

オーリーは殆ど自宅みたいな感覚で冷蔵庫を開き、コーラの瓶とエヴィアンの瓶を出した。グラスに注いでいると、レインボウブロウがTシャツとジーン ズを身につけて現れた。オーリーはグラスを両手に持って、居間に入った。ソファに向かい合って座り、水を彼女に、コーラを自分の前に置いた。彼女は水しか 飲まない。正確には、水とアルコール類だけだ。
 オーリーは彼女の体を眺めた。若い女性の体、モデルみたいな細いプロポーションだが、彼女はその綺麗な肢体を外に出したがらない。外出は主に夜間で、昼間はプールの中にいる。その理由の一つは彼女の肌にあった。
「君の鱗は剥がれ落ちることはある?」
 レインボウブロウの表皮は胸から下が鱗状になっている。下は何処までがそうなのか、オーリーはまだ見たことがない。腕は肩のすぐ下迄が鱗だ。Tシャツで隠れる範囲だ。
初めは鱗状のデザインのシャツだと思った程、薄くて柔らかい鱗だ。赤みがかった銀色で、オーリーは嫌みのない色だと思っている。

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