2011年9月25日日曜日

千姫

今夜の「江」は千姫の輿入れでした。
幼い女優さんが二人頑張って演技して、涙が出ました。
そんな小さな時から働いて・・・


千姫にはちょっと特別な思い出があります。
小学校の2年生か3年生の頃、当時大阪に住んでいた叔母夫婦が神戸に遊びに来ました。
父は二人と私たち家族を姫路へ案内しました。
父以外の全員、姫路訪問は初めてでした。
その日は朝から雨が降っていて陰鬱な日でした。
手柄山の遊園地も雨で遊べず、当時姫路にあったモノレールにも乗れませんでした。(営業していたのでしょうか?)
私たちは姫路城に行きました。
雨が降っていたので広大な城内見学は止めて、天守閣だけ上りました。

姫路城は戦争を体験していませんが、実戦を想定して建築されたお城です。
優美な外観とは裏腹に、内部はものすごく地味です。
階段は急で狭く、暗いです。
当時は今の様な観光の為の設備もそんなに整っていなくて、雨の日ですから、本当に狭くて暗くて子供にはちょっと恐い場所に思えました。

廊下の横に板戸の部屋がありました。
誰だったか、大人がそこを覗いて呟きました。
「ああ、千姫様のお部屋や。」
大人たちが次々とその部屋を覗いては、「千姫様」「千姫様や」と囁いていきます。
私が順番が来て覗くと、板張りの殺風景な部屋の真ん中に、金銀の糸の刺繍がいっぱい付いた打ち掛けが衣桁に掛けられていました。
暗かったので、着物だけが宙に立っている様に見えました。

私には、千姫様 は見えませんでした。

でも大人達は、私の家族もよその人も、みんな「千姫様がいる」と言うのです。
ちょっと恐かったです。

4年生の時、学校の遠足で姫路城に行った時は、晴れていました。
千姫の部屋は明るく、やはり着物が掛けてありましたが、誰も「千姫様がいる」とは言いませんでした。
「千姫の部屋やて」「誰、それ?」ってな感じ。小学生の団体ですからね(笑
現在は、着物を着たマネキンが座っているそうですが、やはり「千姫様がいる」なんて言う観光客はいないでしょう。

あの雨の陰鬱な日に、大人達は本当に千姫様を見たのでしょうかね?

1 件のコメント:

  1.  子役さんの親って、思い出すのは杉田さんや安達さんの母親とか、カルキンさんの両親です。カルキンさんなんか離婚した親が法廷で息子の財産を奪い合ってなかったですか? 子供は物じゃないですし、独りの個なんだから、立場を尊重しないと……。 もちろん、立派な親御さんも居られるでしょうが。(^^;)
     姫路城、私が行った時にはマネキンが振袖着て、鎮座ましておられました。階段が狭くて怖かったです。何故かお菊井戸がありました。あれ、江戸のお話だったような気がするんですが。???  

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